1971-08-03 第66回国会 衆議院 社会労働委員会 第4号
○武見参考人 いま御発言をいただいたのでございますが、私は実は日本医師会の中に、関係各界の人を網羅いたしまして、新しいそういう問題を、医師会員だけでなく討議をいたします研究的な機関を設置する形で、四十六年度の予算に相当大きなものを計上いたしたわけでございます。政府関係の方から、それは厚生省のほうか内閣のほうに譲ったほうがいいんじゃないかというお話もございまして、折衝も受けました。しかし私は、一部の人
○武見参考人 いま御発言をいただいたのでございますが、私は実は日本医師会の中に、関係各界の人を網羅いたしまして、新しいそういう問題を、医師会員だけでなく討議をいたします研究的な機関を設置する形で、四十六年度の予算に相当大きなものを計上いたしたわけでございます。政府関係の方から、それは厚生省のほうか内閣のほうに譲ったほうがいいんじゃないかというお話もございまして、折衝も受けました。しかし私は、一部の人
○武見参考人 ただいまのお話でございますが、私は過去十五年間医師会長といたしましていろいろな審議会等にも出ましたが、既存の審議会は既存の法律を守る、あるいは運営する形で運用されておりまして、その法律を根本的に直すという立場に立つ審議会が一つもございませんでした。まことに残念でございますが、法律の中に規定されております審議会では、現状を打破して新しい世界をつくるということは不可能なことが事実として証明
○武見参考人 ただいまの御質問でございますが、診療報酬の引き上げだけなら最初から診療報酬という旗じるしを出します。包括的抵抗体制ということばを私は最初から使っているのでございますが、健康保険法は、十年前に政府・自民党と約束をいたしましたが、抜本改正が少しもされておりません。その間に人口の老齢化あるいはインダストリアリゼーションというふうなものが盛んになりまして情勢が変わってまいりました。また医学も、
○武見参考人 私はこの過失というものと死傷というふうなことを、交通問題を突破口として全体に広げられることについてはたいへんに問題があると思う。交通の問題は私の専門外でございますが、私も国民交通会議のメンバーで、専門委員もいたしておりますけれども、この問題について人類生態学的な立場から、世界的な問題として交通事故を考えるという考え方が近ごろ出てきております。で、人類生態学的な立場に立ちますと、交通事故
○武見参考人 先ほど申し上げましたように、原因と結果が直ちに結ばない非常に個人的な要素がございます。それからまた学問の移り変わりによりまして、注意義務というふうなものも変わってまいります。それから過失と認定できるかできないかということも学問の進歩によって変わってまいります。こういうふうに数年のうちに相当大きな進歩がございますので、こういうふうな問題を基本的には専門法の中で身分をきめる法律があってもいいと
○武見参考人 今度の改正で、医療の面におきましてどういうことが考えられるかということについて述べてみたいと思います。 医療の過誤の問題でございますが、実際の事例はいろいろございます。しかし総括して申しますと、結果が悪かったから医療過誤という問題が起きてくるのでございまして、結果がよかった場合には、その途中のプロセスにおきまして過誤と認められるものがあっても、それは過誤にならないというふうなことであります
○参考人(武見太郎君) 第三者が出てくる場所の問題と順序の問題だろうと思います。私は、中央医療協議会一本でこれはできる話だと思っております。負担力のない国民から召し上げようというふうなことは、とうていできないことでございますから、これはもう現実に不可能ですから、これはもういかに医者が力んでみても不可能なことはわかっておりますから、そこまで非常識な要求はいたさないはずであります。それから、支払い団体も
○参考人(武見太郎君) 私は、この調査会が不要でないというふうなことは申し上げていないつもりでございまして、これは要らないということにはっきりと御訂正を願いたいと思います。 それから、社会保障制度審議会の答申に対しましては、日本医師会も日本歯科医師会も、両方の代表は全面的に反対をいたしました。これははっきり申し上げておきます。 それからもう一つの問題は、これは国会承認ならいいか悪いかという問題でございますが
○参考人(武見太郎君) この案を考えます場合に、基本的な態度といたしまして、民主主義の制度のもとにおきましては、個人の独立というものを認めるはずであると考えます。一つの業種におきましては、その業態の独立というものが認められなければ、民主主義の原則の第一は成り立たないと思います。 もう一つは、自由の問題でありますが、私は独立の問題から入りたいと思います。もしも労働者が労働賃金を要求いたします場合に、
○武見参考人 この合理的な根拠と申しますものは、私は学問的にはあり得ないと思います。これは権力的には官僚保険者の権力的に行使しようという目的だけで、私はこのようなものができたと思います。中央医療協議会が独立して機能を発揮するようにできているものに対して、その上部機構がなければその機能ができないということはないはずであります。また、厚生大臣や厚生省が、みずから学識経験者をたずねて、意見をまとめてルール
○武見参考人 ただいまの御質疑の目的、趣旨の点でございますが、これは他の法案と取り引きされるべき性質のものではございません。私どもはこの点について明確に割り切っております。それから、この趣旨が、審議すればするほどわからなくなるとおっしゃいますことは、私はこの趣旨につきまして、最初から灘尾厚生大臣と個人的に話し合いをいたしました。最初、御就任直後いろいろ話し合いをいたしましたときには、医療協議会で話し
○武見参考人 今度の臨時医療報酬調査会法案の問題に入ります前に、私は、診療報酬についてルールを作ろうとした歴史について一べつしなければならないと思います。 昭和二十六年に臨時診療報酬調査会というものが作られております。このうちに、その後におきまして医療費原価計算打合会というものができました。このようにいたしまして、昭和二十六年以来診療報酬のルールに関する点を何とかきめていこうとすることは、厚生省も
○武見参考人 もちろんそうでございます。
○武見参考人 十九日を選びます前に、もう少し段階がございます。私どもは御承知のように、昨年の八月十八日厚生大臣に対しまして、現状で国民皆保険に入りますならば、私どもは医師としての責任を全うして、ほんとうに医学の全機能と医師としての真心を持って患者の治療がはたしてできるかできないかという自信が持てない、そこでこれだけのことはしていただかなければならないということで、制限診療の撤廃という問題を出しました
○武見参考人 私どもは、三十二年に日本医師会会長に就任当時、代議員会の決議をもちまして、国民皆保険に全面的に協力するという決議をいたしたのでございます。自来その線は、私どもの団体といたしましてはできる限り努力をいたしました。私どもは国民皆保険に際しまして、医療を受け入れる側の態勢整備という問題を専門的な立場からいろいろと検討を加えたのでございます。 第一の問題は、医学の進歩に対応いたしまして、現在
○武見公述人 ただいま御質問の、どうして税を確かに納め得るかという御質問でございますが、これは支払い基金を調べさえすれば、個人の医師に払われた金額は常にわかつておるのであります。ですから全体の金額がこれほど明らかになつておるものはございませんので、総收入に対しまする額は最も簡單に決定できると思つております。それから自治的に何らかの方法があるかというお話でございますが、地方の医師会においても納税組合をつくつて
○武見公述人 これは医者の良心という言葉でございますが、医療の内容どいうものは、現在世界的な水準でこれを行おうとすれば、とうてい十一円五十銭では不可能でございます。しかたなしにある程度の、ただいま申し上げましたような医師の生計費五人家族で一万九千円というような状態において、辛うじて運営されております。それでありますからしかたなしに、これは事実上は制限診療と申しておりまして、こういう場合にはこれだけしか
○武見公述人 日本医師会副会長武見太郎でございます。私は主といたしまして、社会保險の基金を通じます支払い報酬に対します源泉徴收について、意見を申し述べたいと存じます。その前に社会保險の日本におきまする医療部門の体系と構成、それからどういう傾向にあるかということにつきまして、一応御説明を申し上げたいと思つております。 基金を通します支払いは、政府管掌の健康保險と、組合管掌の健康保險、それから船員保險
○証人(武見太郎君) 只今松原委員からのお話でございますが、これは私も先ほど申上げましたように、医学と薬学の領域というものは非常に重複いたしておりまして、或る府県におきましては区別が付かないような状態に現在変りつつございます。学問の再編成の問題を今朝ほど申上げましたような線から考えましても、それほど峻厳にすることはそれは適当でないと考えております。又できるものではございません。それから医科大学におきます
○証人(武見太郎君) この調査会のできます前に、私は当時日本医師会の副会長をいたしておりました。四月三日にサムス准将を訪ねて、その後厚生省で適正医療費協議会と思つておりますが、そういうものの草案をお作りになつてお示しになつたのでございます。それは私たちがサムス准将とお話を申上げた委員会の構成とは大分違つておりました。それで五月の末と思いますが、林厚生大臣に田宮会長と伺いまして、適正な医療費を調査するという
○証人(武見太郎君) 医薬分業の可否についてと書いてございますが、私は本日の、これは医師の調剤を禁止する強制医薬分業ということと、現在行われておりまするような任意分業がもつと徹底をいたしました形の医薬分業と、この二つを考えなければならないと存じております。この問題を二つながら眺めて考えますのに、一番大事なことは、国会を僅か三年前に通つた現在の任意分業の案について、今日又いろいろと論議を重ねなければならないという
○参考人(武見太郎君) 私の書きましたことに関しましていろいろ御意見を承わりましたので誠に光栄に存じております。 私がここに書きましたことは、サブタイトルにもございますように、これは人ごとの問題ではない。とかく国民大衆は、自分の家に病人がなければ病気のことなんということはかまつておりません。それから又急に出れば家だけで問題にいたします。併し人に対する迷惑とかそういうことは余り考えないものでございます
○参考人(武見太郎君) 只今伺いましたことで、これは全部どれをとりましても大変結構なことだと存じております。今までに新聞紙上その他で画期的な結核対策というものが何回か伝えられましたけれども、その結果は結核の悪循環を断ち切ることができない状態になつております。今度は今までとは全然違いまして、莫大な予算と学問の進歩とが裏付けられておりますので、私は必ず成功させなければならないものだと考えます。それにつきまして